Firefox Enterprise は、ロケール、CPU アーキテクチャ (32 および 64 ビット)、リリースチャネルごとに MSI インストーラーを提供し、システム管理者が各自の環境で Firefox をカスタマイズして展開できるようにします。 MSI インストーラー (Windows 7 以降のバージョンでサポート) は、exe フルインストーラーのラッパーであり、Active Directory や Microsoft System Center Configuration Manager のような標準の Windows 展開ツールを使用して展開する前に、MST ファイルを使用してカスタマイズできます。
目次
MSI インストーラー
https://www.mozilla.org/firefox/all/ を開き、ドロップダウンオプションを使用して、Firefox Nightly、Developer Edition、Firefox Beta、Firefox リリース版または Firefox 延長サポートリリース (ESR) の MSI インストーラーを選択できます。
設定オプション
ツール (MS Orca など) を選択して使用して、Firefox MSI インストーラー用の MSI 変換 (MSTs) を作成または編集してインストールをカスタマイズできます。このセクションでは、使用できるオプションを説明します。
Firefox カスタム MSI オプション
ディレクトリーパスを設定する - INSTALL_DIRECTORY_PATH=[path]
完全なインストール場所を指定する絶対パス。このディレクトリーは既に存在している必要はありません (存在しても構いません)。
INSTALL_DIRECTORY_NAME が設定された場合、この設定は無視されます。
ディレクトリー名を設定する - INSTALL_DIRECTORY_NAME=[name]
Program Files 内に作成するインストールディレクトリーの名前。例えば、INSTALL_DIRECTORY_NAME が Firefox Release に設定された場合、インストールパスは、C:\Program Files\Firefox Release のようになります。Program Files パスは、インストールされるアプリケーションのアーキテクチャおよびマシンのロケール/構成に適したパスです。この設定は主に、これらの違いを気にする必要がないようにするために役立ちます。
これが設定された場合、INSTALL_DIRECTORY_PATH は無視されます。
タスクバーのショートカットをインストールする - TASKBAR_SHORTCUT={true,false}
false に設定すると、タスクバーにショートカットを固定できなくなります。既定では true です。この機能は Windows 7 および 8 でのみ動作します。これ以降のバージョンの Windows では、インストーラーからタスクバーのピンを作成することはできません。
デスクトップのショートカットをインストールする - DESKTOP_SHORTCUT={true,false}
false に設定すると、デスクトップ上のショートカット作成を無効化します。既定では true です。
スタートメニューのショートカットをインストールする - START_MENU_SHORTCUT={true,false}
false に設定すると、スタートメニュー上のショートカット作成を無効化します。既定では true です。
メンテナンスサービスを無効化する - INSTALL_MAINTENANCE_SERVICE={true,false}
false に設定すると、Mozilla Maintenance Service のインストールが無効になります。これにより、インストールディレクトリーへの書き込み権限がないユーザーが Firefox の更新をインストールできなくなります。既定では true です。
ディストリビューションディレクトリーの削除を無効にする - REMOVE_DISTRIBUTION_DIR={true,false}
false に設定すると、一番上に再インストールされている既存のインストールから配布ディレクトリーを削除できないようにするにできます。既定では true であり、ディレクトリーは削除されます。
再起動を防止する - PREVENT_REBOOT_REQUIRED={true,false}
true に設定すると、ファイルが使用中の場合など、マシンの再起動が必要なアクションをインストーラーが実行しないようにできます。インストーラーの実行中に実行されていた Firefox のコピーを上書きして再インストールしない限り、通常の環境ではこの設定は必要ありません。この場合、このオプションを設定するとインストールが不完全になる可能性があります。既定では false です。
拡張機能をバンドルする - OPTIONAL_EXTENSIONS={true,false}
false に設定すると、バンドルされた拡張機能のインストールを無効にできます。既定では true です。
アプリケーションファイル抽出ディレクトリー - EXTRACT_DIR=[directory]
アプリケーションファイルを指定されたディレクトリーに抽出し、インストーラーを実行せずに終了します。もちろん、これは他のすべてのオプションが無視されることを意味します。
MSIEXEC オプション
msiexec.exe (MSIファイルのインストール、アンインストール、およびその他の操作を行う Windows コンポーネント) のコマンドラインパラメーターについては、こちら で説明されおり、また、/? オプションの出力にも記載されています。MSI パッケージは .exe インストーラーをラップし、実際には MSI フレームワークを使用しないため、msiexec で使用できるコマンドラインパラメーターの多くはサポートされていません。このドキュメントでは、MSI パッケージでサポートされている msiexec パラメーターとサポートされていない msiexec パラメーターを示します。
サポートされている MSIEXEC オプション
- /i または /package
- 製品をインストールします。
- /L または /log
- MSI ログファイルを生成します。このオプションのすべての設定パラメーターがサポートされています。
- /m
- SMS ステータス .mif ファイルを生成します。
- Systems Management Server のコピーがないとテストできませんが、動作するはずです。
- /q、/quiet、/passive
- UI モードを設定します。完全な UI オプション (/qf) は受け入れられますが、完全な UI がないため、無視されます。
- /norestart、/forcerestart、/promptrestart
- 既定の動作は常に /norestart ですが、その他のオプションは期待どおりに動作します。
- PROPERTY=VALUE
- コマンドラインプロパティの設定は、提供されているすべてのパブリックプロパティ (つまり、UPPERCASE_NAMES を持つもの) でサポートされています。
パッケージファイルで動作しないオプション: (/?、/h、/help、/y、/z)
サポートされていない MSIEXEC オプション
- /f
- 製品を修復します。
- /a
- 管理者用インストール。
- /x または /uninstall
- 製品をアンインストールします。
- /j オプションでの /t、/g、/c の使用
- 製品を宣伝します。
- /n
- 製品の特定のインスタンスを指定します。
- /p または /update
- パッチファイル (.msp) を適用します。
設定例
次に、mozilla central の MSI ディレクトリーでオプションを変更する方法を理解するための有効な .mst ファイルの例を示します。
Firefox MSI で公開されている設定可能なパラメーターで MSI ファイルを使用する方法がいくつかあります:
外部 MSI エディターの使用 (ORCA の例)
- で編集する MSI を選択します。
- プロパティテーブルを見つけて選択します。
- 変更したい PROPERTIES の値を変更します。
- ORCA から を選択し、カスタマイズした MSI インストーラーを保存します。
トランスフォーム (.mst) 構成の使用
- Orca を使用して MSI を開きます。
- メニューバーから Transform > New Transform を選択します。
- 変更したい PROPERTIES の値を変更します。
- Transform > Generate Transform を選択して、変更したファイルをトランスフォーム (.mst) ファイルとして保存します。
- msiexec /i "Firefox.msi" TRANSFORMS="custom.mst" を実行します。
コマンドラインパラメーターの使用
- Firefox MSI ファイルの名前を default.msi に変更します。
- ファイルを C:\MSI ディレクトリーに移動します。
- 以下のコマンドを実行します:
- msiexec.exe /i "c:\MSi\default.msi" INSTALL_DIRECTORY_PATH="C:\Firefox\" TASKBAR_SHORTCUT=false DESKTOP_SHORTCUT=false INSTALL_MAINTENANCE_SERVICE=false /quiet