他のブラウザと同様に、Firefox の機能は、オペレーティングシステム、ハードウェア、グラフィックスカード、追加ソフトウェア、さらにはインストールしたフォントにも影響されます。HTML5 Canvas のような一部のウェブサイト技術は、コンピューターがどのように画像を描いているかに基づいて、ユーザーを一意に識別することさえできます。
一部のウェブサイト、特に HTML5 Canvas を使用しているウェブサイトでは、この固有の要素の組み合わせを見て、ユーザーに番号、つまり「指紋」を割り当て、ウェブ全体でユーザーを識別できるようにしています。この「指紋」は、Cookie を使用せずに、特定のコンテンツの表示をユーザーに紐づけて利用される可能性があります。
Firefox には既に 強化型トラッキング防止コンテンツブロッキング 機能があり、プライバシー設定が「標準 (既定)」または「厳格」に設定されている場合、既知の「フィンガープリント採取者」のリストをブロックします。フィンガープリント採取防止機能 は、Firefox で開発が進んでいる別の実験的な機能です。ユーザーのウェブ体験を損なう可能性があるため、実験的な機能をテストしたい人だけにお勧めします。
どのように保護されますか?
ウェブサイトがデータを抽出しようとすると、Firefox のアドレスバーに警告メッセージが表示され、ウェブサイトによるデータの抽出を許可するかどうかを選択できます。これは、この保護に気付く最も一般的な方法です。
ただし、フィンガープリント採取防止の機能は、上図の Canvas によるアクセス許可の確認だけではありません。フィンガープリント採取検出機能は、オンラインであなたが特定されないように以下のものを変更します:
- タイムゾーンが UTC (協定世界時) として報告されます。
- コンピューターにインストールされているフォントがウェブページで使用できないように制限します。
- ブラウザーウィンドウを特定のサイズに設定します。
- ブラウザーが特定の共通のバージョン番号とオペレーティングシステムを報告します。
- キーボードレイアウトと言語が偽装されます。
- ウェブカメラとマイクの特性が偽装されます。
- Media Statistics Web API に誤った情報を報告させます。
- サイト固有のズーム設定は適用されません。
- WebSpeech、Gamepad、Sensors、および Performance Web API が無効になります。
この保護を有効または無効にする方法は?
現在、フィンガープリント採取防止機能は、about:config で設定された確認フラグによって有効になる実験的な機能です。また、拡張機能によって有効にすることもできます。
- アドレスバー に about:config と入力し、EnterReturn キーを押します。
警告ページが表示されます。 をクリックし、about:config ページを開いてください。 - privacy.resistFingerprinting を検索し、これが太字で表示され、true に設定されているかどうかを確認します。true に設定されている場合は、ユーザーまたはユーザーがインストールした拡張機能によって、この設定が有効になっています。設定名をダブルクリックするか、切り替えボタン をクリックして設定を切り替えてください。
無効にした設定が再び有効になっていることが判明した場合、インストールした拡張機能により設定されている可能性があります。