この記事では、Thunderbird 78.0 の主な変更点と新機能について説明します。変更点を網羅したリストは、Thunderbird 78 のリリースノート をご覧ください。
目次
- 1 新しくなった Account Hub: アカウントをまとめてセットアップ
- 2 メールアカウントセットアップダイアログの改善: 1 分でセットアップ!
- 3 新しくなった宛先エリア
- 4 開封確認 ツールバーボタンの追加
- 5 メールフォルダーアイコンの表示色のカスタマイズ
- 6 マウスによる選択が簡単に: 新しい メッセージ選択 列
- 7 マウスでのメッセージ削除も簡単に: 削除 カラムオプション
- 8 アドオンマネージャーでテーマをプレビュー
- 9 Windows でのトレイ最小化のサポート
- 10 オプション設定タブのユーザーインターフェイス再設計
- 11 オプション設定タブ内の検索
- 12 カレンダー: ICS ファイルインポート読み込み 時のプレビューと予定の選択
- 13 カレンダー: ICS ファイルをコマンドラインからインポートする読み込む
- 14 チャット: OTR プロトコルのサポート
新しくなった Account Hub: アカウントをまとめてセットアップ
Thunderbird をセットアップしてコミュニケーション管理する方法がさらに簡単になりました。メール、カレンダー、アドレス帳、チャット、FileLink、ニュースフィード、ニュースグループなどのアカウントを Account Hub で管理できます。別のプログラムアプリケーション からデータをインポートする読み込む こともできます。
最初にアカウントを追加した後は、簡易版 Account Hub でいつでも他のアカウントを追加できます: Thunderbird のメインタブのフォルダーリストからアカウントを選び、
を見つけ、 から行ってください。メールアカウントセットアップダイアログの改善: 1 分でセットアップ!
Thunderbird で使用する既存のメールアドレスのセットアップダイアログが再設計され、ユーザー体験が向上しました。お名前、メールアドレス、パスワードを入力するだけで、Mozilla ISP データベースからメールプロバイダーの設定情報が検索され、アカウントが適切に設定されます。Thunderbird をすぐに使い始められます!
新しくなった宛先エリア
メッセージ作成このテンプレート "window" は存在しないか承認されていません。の宛先エリアが、便利で、効率的なユーザー体験のために完全に再設計されました。以前のバージョンの Thunderbird ではどのタイプの受信者アドレスも 1 行のアドレス欄に 1 人分しか入力できませんでしたが、この改良で 1 行のアドレス欄に複数のアドレスを入力できるようになりました。つまり、入力されたアドレスは、To、Cc (カーボンコピー)、Bcc (ブラインドカーボンコピー) などのタイプ別に自動的に分類されることになります。どのアドレスがどのグループに所属しているかをひと目で確認することも容易になるでしょう。また、受信者アドレスが 1 つのアイテムになったため、複数のアドレスに対する選択や操作もさらに効率的になりました。開発者たちは、最初は丸みを帯びていた受信者アドレスアイテムを受信者ピルと冗談めかして呼ぶこともあります。
- 同じタイプの受信者アドレスの入力は以前と同じく簡単です。アドレスの一部を入力するとアドレス帳をもとに入力候補が表示されます。Enter キーまたは Tab キーで候補を確定すると、受信者アドレスのアイテムが作成されます。残りのアドレスも同じように入力し、Enter で確定してください。
- マウスまたは矢印キー (←、→) でアドレスアイテムを選択した後、Enter キーを押すことで、受信者アドレスを編集、修正できます。編集が完了したら、もう一度 Enter を押してください。
- 異なるタイプの受信者アドレスを追加したい場合、To: アドレスフィールドの上にある Shift キーを押しながら Tab キーを必要な回数だけ押すと、これらのボタンに移動できます。 、 、 のボタンを使用してください。また、
- 2 回のクリックするだけで、受信者アドレスのタイプを変更できます。目的のアドレスを右クリックし、 、 、 のいずれかをコンテキストメニューから選択してください。
- 複数の受信者アドレスの選択は、以前より最大 99% も効率的になりました。たとえば、CtrlCommand+A を押して同じ種別の全受信者アドレスを選択して、コピー、移動、カット、削除を 1 回の操作で実現できます。この他にも、Shift キーを押しながらの矢印キー操作や、CtrlCommand キーを押しながら受信者アドレスをクリックすることで、それぞれ、ブロック選択と任意のアドレス選択が可能です。
新しくなったアドレスエリアについての詳細な情報は Addressing an email をご覧ください。
開封確認 ツールバーボタンの追加
メッセージを作成するときに、いわゆる 開封確認メッセージ をメールの受信者に要求できます。これにより、メッセージの受信者 (またはメール受信プログラム) がメッセージを受信するか画面に表示すると、短い自動通知があなたのもとに送信されます。Thunderbird では、常に開封確認を要求する全体的な設定と、選択したアカウントのみ要求する設定があり、また他人から受け取った開封確認メッセージをどのように処理するかを設定できます。メッセージ作成中に開封確認メッセージを要求しているか確かめたり、現在の設定を変えたいときは、次の手順で開封確認のボタンを編集ツールバーに追加してみてください。
- 編集ツールバー を右クリックし、 をクリック、または メインメニューから > > の順に選択します。
- ボタンを編集ツールバーにドラッグしてください。
メールフォルダーアイコンの表示色のカスタマイズ
モダンなデザインとミニマリストな構成をあわせ持つ Thunderbird 78 は、ユーザーを目の前のコミュニケーションに集中させます。以前のカラーアイコンは利用できなくなりましたが、アカウント固有のアイテムを除き、フォルダーの表示色をカスタマイズできます:
- フォルダーを右クリックし、 > > の順に選択します。
- 色カラー 選択ツールをクリックして表示色を選択。または ボタンをクリックして既定デフォルト 色カラー を復元できます。
マウスによる選択が簡単に: 新しい
列キーの同時押しを使用することなく、マウスで簡単にメッセージを選択できるようになりました。従来の方法に代わり、選択ボックス機能が新しい列のオプションとして追加されました。
- メッセージリストの右上にある小さなカラムピッカー ( ) をクリックします。
- にチェックを入れてください。
マウスでのメッセージ削除も簡単に:
カラムオプションクリック 1 回でメッセージリストのメッセージを簡単に削除できるようになりました。メッセージを削除する新しい列のオプションが追加されました。
- メッセージリストの右上にある小さなカラムピッカー ( ) をクリックします。
- にチェックを入れてください。
メッセージ行に表示された小さなゴミ箱アイコンをクリックすることで、メッセージを削除できます。
アドオンマネージャーでテーマをプレビュー
Thunderbird には 3 つのビジュアルテーマが付属しています。
- 既定デフォルト : オペレーティングシステムの配色カラー 設定によるテーマ
- Dark: 暗い配色カラー 設定のテーマ
- Light: 明るい配色カラー 設定のテーマ
お気に入りのテーマをさらに簡単に選べるようになりました。アドオンマネージャーで各テーマのプレビューが利用できます。
ボタンを押すと、変更がすぐに適用されます。
画面の前で過ごすことが多いなら、Dark テーマを試してみましょう!
> > >
テーマが Thunderbird の UI の大部分に適用されます。さらなる改善も予定されています!
Windows でのトレイ最小化のサポート
Windows 環境で、タスクバーのスペースを占有することなく Thunderbird をバックグラウンドで実行できるようになりました。このオプションを有効にすると、ウィンドウウインドウ の最小化時に Thunderbird がシステムトレイ (画面右下、システム時計の横の小さなエリア) に格納されるようになります。Thunderbird のトレイアイコンをクリックすると、ウィンドウウインドウ が元に戻ります。
トレイへの最小化 を有効にするには、
を選択し、 : 最小化 で検索します > にチェックを入れます
>ヒント: Thunderbird のアイコンがトレイに見当たらないときは、トレイの隣の上向き矢印 (
) をクリックし、パネルを展開します。パネルからアイコンをドラッグして、トレイに常に表示しましょう。
オプション設定タブのユーザーインターフェイス再設計
オプションタブ (Mac では設定タブ) 設定タブ (Windows ではオプションタブ) が以前の深く込み合った構造をわかりやすく簡素化するために再構築されました。現在、明確なトピック別に、一般、編集、プライバシーとセキュリティ、チャット、カレンダーの 5 つのカテゴリーで構成されています。設定の閲覧、管理、拡張性に優れたフラットなレイアウトになっています。そして何より、オプションタブ設定タブ内での検索 ができるようになりました!
オプション設定タブ内の検索
Thunderbird 78.1.0 より、オプション設定タブの上部で、設定項目を探し出す検索フィールドが使えるようになりました。
オプション設定タブ > (キーボードショートカット: CtrlCommand+F)
>
キーワードを入力すると、それに一致する設定名や値を持つ設定項目が表示されます。そのまま設定を変更することもでき、変更はすぐに適用されます。設定内の正確な場所を知らなくても、検索フィールドを使うとすばやくシステムの設定項目にアクセスできます。
- 正しい検索結果を得るために、特徴的なキーワードを選んで検索するとよいでしょう。例えば であれば、最小化 と入力するだけでマッチする検索結果がすべて表示されます。
- 単語の一部で検索することもできます。例えば、bird と入力すると、Thunderbird が検索にマッチします。
- ただし、入力した通りの文字が検索されるため、トレイへの最小化 と入力しても、 はヒットしません。
カレンダー: ICS ファイルインポート読み込み 時のプレビューと予定の選択
ICS 形式のファイルからカレンダーをインポートする読み込む とき、カレンダーに含まれる予定をプレビューしたり、任意の予定を選択してインポートする読み込む ことができるようになりました。
ICS 形式のファイルからカレンダーをインポートする読み込む には:
> >
拡張子が .ics のファイルを選択してください。 なお、ICS ファイルをコマンドラインから インポートする読み込む こともできます。
カレンダー: ICS ファイルをコマンドラインからインポートする読み込む
カレンダーの予定を含む ICS ファイルは、-file コマンドラインオプションを利用することで、コマンドラインからインポートする読み込む こともできます。この場合も、 ダイアログで、インポートする読み込む 予定のプレビューと選択 ができます。
チャット: OTR プロトコルのサポート
Thunderbird のチャットコンポーネントは、インスタントメッセージ会話の暗号化を提供するプロトコル Off-the-Record メッセージ送信の標準仕様にも対応しています。