メッセージフィルターを使うと、Thunderbird でメッセージを自動的に管理できます。アカウントごとにフィルターのセットを持ちます。フィルターは、メッセージをフォルダーに移動したり、メッセージを削除したり、他のメールアドレスへ転送するなど、様々な機能を持っています。
フィルターを適用するタイミング
新着メールの受信時 (既定デフォルト で有効) ‐ このフィルターは、受信トレイ内の新着メールに適用されます。これは、Thunderbird が新着メールを迷惑メールに分類する前、または後のどちらかに適用できます。メッセージ本文のフィルタリングが難しい場合は、分類後に適用するとよいでしょう。
メール送信後 ‐ このフィルターは、送信したメールのみに適用されます。
メールのアーカイブ時 ‐ このフィルターは、メールに対して アーカイブ を選択した時、アーカイブ (保管) 操作に含まれるすべてのメールに適用されます。
フィルターは、メッセージフィルター一覧の並び順に実行されます。ただし、この順番で実行できない場合は除きます。この場合、補足: フィルター動作は異なる順で実行されます。 というメッセージと 実行順を見る のリンクが表示されます。このリンクをクリックすると、フィルターの実行順を確認できます。例えば、メッセージを別のフォルダーへ移動するフィルターがあり、リストの後にメッセージに返信するフィルターがある場合、メッセージが別のフォルダーへ移されているため、返信フィルターが動作しません。このような場合に、Thunderbird は実行する順番を変更し、移動フィルターの前に返信フィルターが実行されるようにします。
フィルターを適用するフォルダー
フィルターを手動で実行する場合、特定のフォルダーに適用できます。自動実行では特定のフォルダーを選択できません。
自動的に適用されるフィルターは、受信トレイのみに適用されます。ただし、アーカイブフィルターと送信フィルターは例外です。このアーカイブ操作と送信操作で実行されるフィルターは、その操作に含まれるメールのみに適用され、別の種類のフォルダーには影響ありません。
新しいフィルターを作成する
- アプリケーションメニューボタン をクリックし、 から を選択します。
- ボタンをクリックします。フィルターの設定 ダイアログボックスが表示されます。
- 「フィルター名」の欄に、作成するフィルターの名前を入力してください。
- 「フィルターを適用するタイミング」の下の必要なオプションにチェックを入れてください。補足: 多くの場合、初期設定のと のオプションを変更する必要は無いでしょう。
- のドロップダウンメニューで、迷惑メール分類前に実行 と 迷惑メール分類後に実行 のどちらかを選択してください。
- フィルター対象の プロパティ、一致基準、値 の各ルールを適切に設定してください:
- プロパティ は、「件名」や「差出人」など、フィルター対象に指定するメッセージの要素です。
- 一致基準 は、プロパティが「次を含む」や「アドレス帳にある」など、対象を調べるための基準です。
- 値 は、メールアドレスやキーワードなど、基準を満たすための指定値です。
- 次に、メッセージに対する一つ以上の動作を指定します。補足: ルールを追加するには、右端のをクリックします。ルールを削除するには、削除するルールの ボタンをクリックします。
- すべてのルールを指定したら、 ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。
- メッセージフィルター ダイアログで (ドロップダウンメニューから) フィルターを適用する アカウントを選択します。
- 新しいフィルターを受信済みのメッセージに適用したい場合、 ボタンをクリックしてください。新着メッセージの受信時には、フィルターがすべての新着メッセージに対して自動的に適用されます。
フィルター作成例
スターを付ける
ご自分の仕事用のドメインからのすべてのメッセージにスターを付けて受信トレイ内で目立たせたいときは、例えば、次のようにフィルターを作成してください:
- フィルター名: 仕事用
- フィルター条件: 「差出人」「に次を含む」「myworkplace.com」 (ドメイン名は差出人のメールアドレスに合わせます)
- フィルター動作: 「メッセージにスターを付ける」
フォルダーへ移動する
優先度の低いメッセージは別のフォルダーへ移動して、受信トレイを整理したいことがあるでしょう。例えば、よく利用するお店からの宣伝メッセージを別のフォルダーに分けたいときなどです。
はじめに、専用のフォルダーを作成しておきます。
メニューをクリックし、 から を選択します。「宣伝」などの名前を付け、 ボタンをクリックしてください。次に、以下のようなフィルターを作成します:- フィルター名: 宣伝メール
- フィルター条件:
- 「差出人」「が次と一致する」「sales@software.biz」 (対象のメールアドレスを指定します)
- 「件名」「に次を含む」「値引きセール」
- 「差出人」「に次を含む」「お客様」
- フィルター動作: 「メッセージ移動する」「(メールアカウント名) の 宣伝 フォルダー」
「いずれかの条件に一致」を選択したため、以下のいずれかの条件に一致するすべてのメッセージが、自動的に受信トレイの宣伝フォルダーへ移動します:
- sales@software.biz から送信されたメッセージ
- 件名に「値引きセール」を含むメッセージ
- 差出人のアドレスや表示名に「お客様」が含まれるメッセージ (「お客様サービス」や「お客様サポート」など)